SaaSとは?
SaaSとは、「Software as a Service」の略で「サース」と読みます。
クラウドサーバー上のソフトウェアをインターネット経由で利用できるサービスで、従来のようにソフトウェアをインストールする手間がありません。
そのため利用者はバージョンアップを行わなくてよく、その都度サービス提供者側で更新を行うようになりますので、利用者は常に最新のバージョンの機能を利用することが可能です。
複数のユーザーでの利用や、インターネット上へのデータ保存などが可能で、インターネットの環境があるところであれば、どこからでもアクセスできることも特徴の一つです。
エンタープライズとSMB
SaaS企業がサービスを展開する上で、まずエンタープライズ(大企業)とSMB(中小企業)のどちら向けのサービスなのかを明確にする必要があります。
エンタープライズとSMBはそれぞれどのような特徴があるか説明していきます。
SaaSとは、「Software as a Service」の略で「サース」と読みます。
クラウドサーバー上のソフトウェアをインターネット経由で利用できるサービスで、従来のようにソフトウェアをインストールする手間がありません。
そのため利用者はバージョンアップを行わなくてよく、その都度サービス提供者側で更新を行うようになりますので、利用者は常に最新のバージョンの機能を利用することが可能です。
複数のユーザーでの利用や、インターネット上へのデータ保存などが可能で、インターネットの環境があるところであれば、どこからでもアクセスできることも特徴の一つです。
エンタープライズとSMB
SaaS企業がサービスを展開する上で、まずエンタープライズ(大企業)とSMB(中小企業)のどちら向けのサービスなのかを明確にする必要があります。
エンタープライズとSMBはそれぞれどのような特徴があるか説明していきます。
◆SMB
SMBとは、「Small and Mid-size Business」の略語で中小企業のことを指します。
SMBの特徴
・ターゲットとなる企業数が多い
日本の企業の99.7%の割合を占めるのが中小企業なため、ターゲットとなる企業数はかなり多いと言えます。
企業数が多い分、ターゲットとなる企業も増えますが、適切なターゲティングをしないとターゲットとしていない企業にもアプローチをしてしまい費用対効果が悪くなります。
・意思決定までに関わる人が少ない
企業規模が小さいためエンタープライズとは異なり、決裁者や経営者が直接サービスの導入を検討して動いていることが多いため、意思決定までに関わる人数もかなり少なくなります。
・契約までの検討期間が短い
意思決定までに関わる人数が少ないため、導入までの検討期間もかなり短くなります。
〇ホリゾンタルとバーティカル
SaaSは「ホリゾンタルSaaS」と「バーティカルSaaS」の2種類に分けることができます。
◆ホリゾンタルSaaS
ホリゾンタル(horizontal)とは、「水平の」を意味する言葉で、ホリゾンタルSaaSとは直訳して「水平なSaaS」つまり、「業種に関係なく、特定の業務に使われるSaaS」のことを指します。
メールサービスやオンラインストレージサービス、会計クラウドサービスや勤怠管理サービスなどがホリゾンタルSaaSに当たります。
ホリゾンタルSaaSの特徴
・新規開拓先が豊富にある
ホリゾンタルSaaSは業界業種問わず利用できることから、新規開拓先は豊富にあります。
また、低コストで導入できるため、企業の規模も限定せず新規開拓ができ、さらに、ターゲットとする企業がすでに他のSaaSを導入しているとしても、違う用途のSaaSであれば導入してもらえる可能性があるのです。
・知名度を上げやすい
業界業種を問わず多くの企業に導入される可能性の高いホリゾンタルSaaSは、多くの企業に導入されることによってそのジャンルのSaaSとして知名度をあげやすくなります。
サービス名と企業名が知れ渡ることで、投資家や優秀な人材を集める際に有利にもなるのです。
・競合が多い
バーティカルSaaSに比べて、ホリゾンタルSaaSは市場の成熟度が進んでいるため、市場に新規参入する企業も多く競合との競争が激しいと言えます。
◆バーティカルSaaS
バーティカル(vertical)とは、「垂直の」を意味する言葉で、バーティカルSaaSとは直訳して「垂直なSaaS」つまり、「特定の業界業種のためにカスタマイズされたSaaS」のことを指します。
医療業界向け、建設業界向け、食品業界向けなど、その業界に必要な機能だけに限定して絞り込んだサービスがバーティカルSaaSに当たります。
米国などでは、「インダストリー・クラウド」とも呼ばれています。
バーティカルSaaSの特徴
・ホリゾンタルSaaSに比べて競合が少ない
バーティカルSaaSはホリゾンタルSaaSに比べて市場が成熟していないため、競合が少なく、ターゲットを業種業界別に分けると、そこからさらに競合は少なくなります。
業界業種に特化したサービスは、ニッチなビジネスなため、その市場に参入するためには入念なリサーチが必要になることから、他の企業の参入や参入頻度が低くなることが期待できます。
・解約や他社への乗り換えをされにくい
バーティカルSaaSは先述したように競合が少ないため、サービスに対して多少不満があったとしても、解約や他社への乗り換えをされにくい傾向にあります。
・特定の業界で高シェアを取れる可能性がある
競合が少ないということから、高シェアを取りやすく、その業界のスタンダードになれる可能性があります。
・特定の業種業界でしか知名度が上がらない
バーティカルSaaSは「特定の業界業種のためにカスタマイズされたSaaS」なため、その特定の業界でトップシェアを取り、知名度が高くても、そこ以外の業界では全く知られていないということは珍しくないのです。
このように、SaaSにはターゲットや種類によって特徴が異なるため、行うべき広告施策は変わってきます。
SaaSの広告目標の設計
SaaS広告の目的は大きく「リード獲得」と「認知拡大」に分けられます。
この目的を達成するためには他社と差別化できる広告やマーケティング戦略が必要不可欠です。
SaaSのLTVの算出
LTVとは、「Life Time Value」の略語で、一顧客が契約を開始してから終了するまでに自社に対してもたらす「顧客生涯価値」のことを指します。
LTVは顧客が一度購入したら終わりのビジネスではなく、継続利用や購入のリピートを伴うビジネスに適している指標となります。
そのため、SaaS業界においてLTVはKPI指標として取り扱われます。
LTVの算出にはいくつかの方法がありますが、ここではSaaSに適した算出方法をご紹介します。
SaaSでは、毎月定額で提供されるサービスですが、解約されることがあります。その解約率も考慮して計算しましょう。
ARPU:「Average Revenue Per User」の略語で、「一顧客あたりの平均的売り上げ」のことを指します。(ARPU = 売上 ÷ ユーザー数)
また、サービスによりますが、立ち上げ当初のSaaSですと2〜3年の売上で簡易的な計算をすることが多くなっています。
CPO / CACの算出
CPO:CPOは「Cost per order」の略語で、顧客から1件の注文を獲得するためにかかった広告費を表す指標で、下記の計算式で表せます。
CAC:CACは「Customer Acquisition Cost」の略語で、顧客から1件の注文を獲得するためにかかった全ての費用を表す指標。
CACの、「顧客から1件の注文を獲得するためにかかった全ての費用」の中に何を含めるのかは企業ごとに異なります。
そして、CACは、3つの種類に分類されます。
Organic CAC:広告費をかけずに、検索エンジンからの自然流入や既存顧客からの紹介や口コミなどで顧客を獲得した時のCACのことを指します。
Organic CAC = 自然獲得した顧客にかかった費用 ÷ 自然獲得した新規顧客数
Paid CAC:WEB広告やアフィリエイトなどの広告費をかけて顧客を獲得した時のCACのことを指します。
Paid CAC = 広告などにかけた費用 ÷ 広告などを経由し獲得した新規顧客数
Blended CAC:Organic CACとPaid CACを合わせたCACのことを指します。一般的に「CAC」を表す場合は、このBlended CACを指していることが多いです。
Blended CAC = 顧客獲得にかかる全ての費用 ÷ 新規顧客獲得数
CPO / CACを下げることができれば、顧客数の増加率を減らすことなく収益を改善できる可能性もあります。
リード獲得を目的とした施策を実行する場合は、自社のCPO / CACに合うようなチャネルを見つけることが重要になります。
一方、認知拡大を目的を目的とした施策を実行する場合、チャネル毎ではなく全体のCPO / CACをモニタリングしながら、ブランド認知率やブランドの第一想起率などを手前のKPIにして行っていくことが重要です。
SaaS企業のWEBマーケティングおすすめ施策5選
SaaS企業のWEBマーケティング施策は、目標設計をした指標を超えないチャネルを選びましょう。
WEBマーケティングの施策でおすすめのものをご紹介します。
①リスティング広告(検索連動型広告)
リスティング広告(検索連動型広告)は、GoogleやYahoo!の検索エンジンから検索キーワードに連動して表示されるテキスト広告です。
すでに自社のサービスや製品、またはそれに近いものに興味関心があるユーザーが検索をしているので、ターゲットとしている層にアプローチしやすいというのが大きな特長となります。
一方で、こちらで設定したキーワードを検索してもらえない限り、広告表示されないというデメリットがありますので、キーワード選定が最も重要になってきます。
②Facebook / Instagramのリード獲得広告
Facebook / Instagram広告では、LPがなくてもリード獲得広告を利用できます。
なぜLPがなくてもリード獲得が可能なのかは、広告をクリックした先のフォームから簡単にユーザーの情報を収集することができるためです。
その上、定型の質問を利用することによって、Facebookに登録してある情報がそのままフォームに自動反映されるため、ユーザーにとって煩わしいフォーム入力も簡単に行うことができます。
また、このリード獲得広告は、他のコンバージョンポイントと比べて比較的に敷居の低いコンバージョンとなるサービス資料やお役立ち資料などのホワイトペーパーとも相性が良く、多くの見込み顧客との接触が見込まれます。
リード獲得広告は、フォームの入力情報も自由に選択することができるので、ウェビナーやカンファレンスなどの集客、Linkedin広告やEight広告でも商材によっては活用できます。
③動画広告
動画広告は、テキストや画像のみでは伝えきれない、サービスや製品の魅力を動画で伝えることができる広告です。主な媒体はYouTubeになります。
SNS広告ほど詳細なターゲティングはできませんが、ある程度ターゲットを絞り込んでの配信が可能なため、興味関心のあるユーザーへ訴求することが可能です。
ユーザーが動画をスキップをすることも可能ですが、スキップをするためには数秒間広告を視聴する必要があります。そのため広告が全く見てもらえないということがなく、認知してもらうには十分効果があるでしょう。
・YouTube / TikTok
YouTubeは、現在、視聴者が国内だけでも6,000万にのぼり、今後も増え続けていくことが見込まれます。さらにスマートフォンの普及も進み、今やいつでもどこでも動画の視聴ができる環境になっていることから、今後はテレビよりも広告を見られる可能性はさらに高くなることでしょう。
TikTokは、中国のByteDance株式会社からリリースされた、15秒~60秒の縦型ショートムービーを投稿できる動画SNSで、全世界の月間利用者数は10億人に達しています。
このことから、YouTubeやTikTokは認知施策におすすめです。
しかし、動画広告はバーティカルSaaSやエンタープライズには相性が悪い場合が多いため、ホリゾンタルSaaSやSMBの場合に活用してみると良いでしょう。
④ポータルサイト
ポータルサイトは、インターネット上に散らばっている多数の情報の中から、ユーザーが必要としている情報だけを簡単に探し出せるサイトのことを指し、ボクシルやITreviewもポータルサイトにあたります。
自社で提供しているSaaSに類似しているSaaSのポータルサイトが存在するかどうかを必ず調べておくことが必要です。
バーティカルSaaSなら業界に特化している、イプロスのような業界サイトを活用することがおすすめです。
⑤オウンドメディア
オウンドメディアは自社の公式サイトとは異なり、公式サイト以外で運営しているWEBメディアのことを指します。
ユーザーにとって有益な情報を発信することに変わりはありませんが、メディア全体のテーマを統一できるため、自社の公式サイトよりもブランディングをしやすくなります。また、広告感も弱まるため、サービスの押し売り感も出ません。
継続的に有益な情報を発信し続けることによって、ユーザーへ安心感、信頼感を与えることも可能です。
オウンドメディアで成功している事例としては、WEBマーケティングに役に立つ情報を多数掲載している「ferret」や、クラウド会計ソフトfreeeを提供するfreee株式会社運営の、中小企業の経営者やフリーランスの悩みを解決するような情報を発信している「経営ハッカー」が挙げられます。
まとめ
本記事では、SaaSマーケティングの目標設計の仕方と、WEBマーケティングのおすすめ施策をご紹介しました。
自社のSaaSの目標や特徴に合わせてどのマーケティング施策を活用するのか選択しましょう。
エニバは実績ある領域特化の専門チームで商材に合わせたインターネット広告運用を行なっています。
対象業界のお客様は各特設ページよりお問い合わせください。
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エニバ編集部
エニバ編集部は、実際に広告運用・WEBサイト制作に関わっているからこその視点でわかりやすい記事作成になるよう日々執筆しています!