目次
BtoB向けのリスティング広告とは
BtoB向けリスティング広告で集客するメリット
リスティング広告以外の広告との違い
リスティング広告の仕組みと構成
リスティング広告の種類
キーワード選定の仕方
BtoB向けリスティング広告を始める手順
広告配信において気を付けるポイント
まとめ
BtoB向けのリスティング広告とは
「Business to Business」の略語である「BtoB」。これは企業が企業に対してビジネスを行うことを意味します。
このことから、「BtoB向けリスティング広告」とは「企業」をターゲットにした、GoogleやYahoo!の検索エンジンで検索した際に表示されるテキスト広告のことを指します。
BtoB向けリスティング広告で集客するメリット
次に、BtoB向けリスティング広告で集客をするメリットは何かを説明します。
・ピンポイントに興味関心の高い顧客(ニーズの顕在層)へ訴求できる
リスティング広告は、サービスや製品に興味関心のある顧客にピンポイントで訴求ができるというのが大きな特徴です。顧客のニーズが明確であれば、狙った層へ向けて広告を打ち出すことができます。
また、すぐ購入までは至らないとしても、関連性の高い企業として認知してもらうことができ、今後利用される確率も上がります。
このように、企業の認知拡大やサービスを知ってもらうきっかけとして活用も可能になります。
・PCDAサイクルを回しやすい
オフライン広告でもある程度は数値をデータ化することは可能ですが、詳細な数値や効果をデータ化することは容易ではありません。
ですが、リスティング広告は運用結果を管理画面で確認することができるので、運用の改善点がわかりやすく、すぐに修正・変更が可能という点からPCDAサイクルが回しやすくなります。
運用データは蓄積しておくことによって、次の施策の計画を立てる際にも役立ちます。
・準備・配信から反応が出るまでが早い
他のWEB広告はバナーや動画を企画・デザイン・制作してからの広告配信になりますので、配信までの準備に時間がかかります。
リスティング広告はそういった制作はなく、キーワードがSEO対策のように検索上位に入らなくてもニーズにとって適切なキーワードが設定されていれば、広告配信をしたその日中に反応を得られる可能性があります。
・広告運用の調整がしやすい
広告配信の開始や一時停止、キーワードの追加、除外など、自社の状況に合わせて細やかな調整を行えるのでリスクも最小に抑えられるといえます。
リスティング広告以外の広告との違い
リスティング広告以外にも様々な広告がありますが、どういった違いがあるのでしょうか。
〇ディスプレイ広告
リスティング広告とは違い、テキストのみではなく画像を使った広告配信が可能になり、より多くのユーザーの目にとまるようになります。そのため、興味関心はあるがサービスや製品を知らない潜在層にも配信することができます。
BtoB向けだとするとまずはブランディングをしたい企業に向いているといえるでしょう。
その他には、一度自社WEBページににアクセスしたことがあるユーザーのみに広告配信ができる「リターゲティング機能」を使用することによって、購買意欲がつよい顕在層にもアプローチできます。
〇SNS広告
SNS広告は、Twitter、Facebook、Instagram、LINEなどのSNSアプリ又はWEBサイトに配信できる広告です。
SNS広告はリスティング広告とは違い、簡単に「いいね」や「リツイート」ができるため、拡散力が強いという特徴があります。
その中でもFacebookは実名での登録が必須なので、詳細なターゲティングがしやすく、決裁権のあるユーザーにピンポイントで広告配信することもできます。
〇交通広告(タクシーや電車)
交通広告は公共交通機関の構内を利用した広告です。通勤や通学で利用するユーザーが多いため、毎日広告を目にする機会があり、反復性の高さが特徴です。
特にタクシーは、経営層に利用が高いため決裁者にピンポイントに広告宣伝することが可能になります。
BtoB向けリスティング広告がおすすめな企業
このことから、リスティング広告はこのような企業に向いていると言えます。
・すぐにリードが欲しい
・営業に割く時間がない
・運用データを管理して次の施策に役立てたい
リスティング広告の仕組みと構成
リスティング広告の仕組み
リスティング広告の仕組みはどういったものなのかを簡単に説明します。
自社のサービスや製品に関連するキーワードを選定し、そのキーワードが検索されたら広告表示されるという設定になっており、そのキーワードが適切であればユーザーに選ばれる確率が高くなります。そのため、適切なキーワードを選定するということが最も重要です。
また、リスティング広告では「クリック課金方式」という、クリックされた回数に応じて料金が発生する課金方法で運用されているため、広告が表示されてもクリックされない限り料金が発生しないものになります。
〇リスティング広告の構成
リスティング広告は、主に4つの構成で成り立っています。
①キーワード:検索エンジンで検索される、広告と連動させるキーワード。複数単語の組み合わせが可能。ユーザーのニーズと行動を把握してどんなキーワードで検索をするのか明確にしてキーワードを選定することが重要になります。
キーワードを選定するにあたって、まずはそのサービスや製品を探すユーザーの目線に立って考えてみましょう。
②キャンペーン:予算、デイバスや地域、曜日時間帯などでターゲティング設定を行えます。サービスや予算、広告の目的に合わせてキャンペーンを分けて広告を配信します。
③広告グループ:キーワードと広告文をグループ化する枠組み。
④広告文:検索エンジンで検索された時に検索結果に表示されるタイトル、説明文、リンク先のURLのことを指します。
大きくこの4つを設定し、リスティング広告が出来上がります。
リスティング広告の種類
先述した通り、リスティング広告とはユーザーがGoogleやYahoo!の検索エンジンで検索した際に表示されるテキスト広告を指し、設定によってGoogleとYahoo!それぞれが連携してるパートナーの検索エンジンにも表示させることができます。
〇Google広告とYahoo!広告の違い
・ユーザー層
【Google広告】
スマホユーザーが多く、比較的若い世代の利用率が高い
【Yahoo!広告】
PCユーザーが多く、40代から50代の利用率が高い
・ターゲティング
【Google広告】
・ユーザ属性
・アフィニティカテゴリ
・カスタムアフィニティ
・購買意向の強いユーザー層(インテント)
・カスタムインテント
・類似ユーザー
・リマーケティング
・カスタマーマッチ
【Yahoo!広告】
・リターゲティング
・デバイス属性
・地域
・曜日、時間帯
・広告配信先
【Google広告】
Googleの検索結果やGoogle提携サイト
BIGLOBE / livedoor / goo など
【Yahoo!広告】
Yahoo! JAPANの検索結果やその提携先サイト
Ameba / 朝日新聞デジタル / Bing / exeite / Fresh / My Cliud / MY J:COM / Sleipnir Start / So•net / vector / goo / クックパット など)
・表示オプション
【Google広告】
・サイトリンク表示オプション
・コールアウト表示オプション
・構造化スニペット表示オプション
・電話番号表示オプション
・メッセージ表示オプション
・住所表示オプション
・アフィリエイト住所表示オプション
・価格表示オプション
・アプリリンク表示オプション
・プロモーション表示オプション
・販売者評価の広告表示オプション
【Yahoo!広告】
・クイックリンクオプション
・電話番号オプション
・テキスト補足オプション
・カテゴリ補足オプション
・表示できる全体の文字数
【Google広告】
300文字(半角)
【Yahoo!広告】
170文字(半角)
キーワード選定の仕方
BtoB向けリスティング広告の配信にあたって、キーワードの選定が最も重要になります。
〇ターゲットを明確化する
まずはキーワードを選定する前に、どのようなユーザーに自社サービスや製品のニーズがあるのかを明確にします。
ユーザー目線に立ち、どういったキーワードで検索をするのかを考えましょう。
〇軸となるキーワードを洗い出す
まずは、自社のサービスや製品を検索されそうなキーワードを洗い出します。
軸となるキーワードは、検索ボリュームが大きいいわゆるビックワードであることが多いです。
「サービス名」「製品名」「企業名」などが挙げられます。
この段階で、できれば多くのキーワードを出すことが大事です。
〇掛け合わせるキーワードを洗い出す
軸となるキーワードを決めたら、そのキーワードと掛け合わせるキーワードを洗い出します。
キーワードの組み合わせ等を考えるのが難しい場合、「ラッコキーワード」の活用をお勧めします。
ラッコキーワードとは、検索候補になるキーワードを表示してくれる無料ツールです。
掛け合わせるキーワードの検索ボリュームは、軸となるキーワードに比べて少なくなりますがその分競合率も低くなり、広告表示される可能性が高くなります。
〇掛け合わせ方を考える
掛け合わせるキーワードを洗い出したら、そのキーワードの掛け合わせ方を考えます。
キーワードの語句が多いとインプレッションしづらい場合があるので、組み合わせは最大2語をお勧めします。
〇キーワードを選定する
掛け合わせ方を考えたら、「キーワードプランナー」を活用して検索ボリュームを確認します。
キーワードプランナーとは、キーワードの検索や検索ボリュームを調査できる、SEO対策に必要なキーワード調査などの広告配信をしないユーザーも利用できるツールです。
その中で、検索ボリュームが少ないキーワードは広告表示が制限される場合があるので、ある程度検索ボリュームがあるキーワードかどうかを考慮して選定しましょう。
BtoB向けリスティング広告を始める手順
リスティング広告は以下の手順で始めましょう。
①アカウント開設
②キャンペーン作成
③予算・入札単価設定
④キャンペーン設定
⑤広告グループ作成
⑥広告表示オプション設定
⑦広告配信開始
①アカウント作成
まずは初めに、Google、Yahoo!どちらで配信をするか決めたらそれぞれの媒体でアカウント開設をします。
・Google
Google広告公式サイトから、Google広告アカウントを開設。
Googleにアカウント作成申請→Google審査→アカウント開設
・Yahoo!
Yahoo!広告公式サイトから、Yahoo!広告アカウントを開設。
Yahoo!ビジネスIDの取得→Yahoo!アカウント作成申請→Yahoo!審査→アカウント開設
ここからは、Google広告で広告出稿をする場合の手順を説明します。
②キャンペーン作成
アカウント開設が完了したら、Google広告ページから「新しいキャンペーンを作成」を選択し、キャンペーン作成を進めていきます。
このキャンペーンで達成したい目標を下記から選択します。
・販売促進
・見込み顧客の獲得
・ウェブサイトのトラフィック
・商品やブランドの比較検討
・ブランド認知度とリーチ
・アプリのプロモーション
・来店集と店舗売上の向上
・目標を指定せずにキャンペーンを作成する
次にキャンペーンタイプを下記から選択します。
・検索:Google検索結果や、検索パートナーサイトで表示されるテキスト広告
・ディスプレイ:バナーを使った広告
・ショッピング:ショッピング広告を掲載し、オンラインと実店舗で販売促進する広告
・動画:動画を使った広告
・スマート:Google検索、マップなど全体で自動広告を配信
・ファインド:Youtube、Gmail、Discoverなどに掲載されるパーソナライズド広告
リスティング広告は「検索」を選択します。
達成したい目標を全て選択したら、キャンペーン名を入力します。
③予算・入札単価設定
日予算を入力し、単価設定を行います。
日予算を入力したら、重視している要素を下記から選択します。
・コンバージョン:コンバージョン数が最大化されるように調整される
・コンバージョン値:コンバージョン値を最大化し、ROASが目標値になるように調整される
・クリック数:クリックが最大化されるように調整される
・インプレッションシェア:インプレッションシェア数が目標値になるように調整される
サイト内での購入やリード獲得が目的の場合は、「コンバージョン」を選択しましょう。
④キャンペーン設定
自社サービスや製品にあったネットワーク、地域、言語、オーディエンスセグメントを設定します。
⑤広告グループ作成
キャンペーンの設定が完了したら、次に広告グループの作成、設定をします。
広告グループは「キーワード」「広告文」「表示URL」「リンクURL」をまとめたグループです。
「キーワードの入力」枠に、事前に選定したキーワードを入力します。
その際は、キーワードのマッチタイプにも気をつけましょう。
・完全一致:設定したキーワードと全く同じキーワードに配信
・フレーズ一致:設定したキーワードが同じ順で含まれるキーワードに配信
・絞り込み部分一致:設定したキーワードの語順が変わったキーワードにも配信
・部分一致:設定したキーワードと関連紙のあるキーワードに配信
次に広告テキストの設定を行います。
「拡張テキスト広告」「レスポンシブ検索広告」どちらにするかを選択し、見出し広告と広告文を入力しましょう。
管理画面右側でモバイル版とPC版の掲載プレビューが確認できますので確認をしながら設定できます。
⑥広告表示オプション設定
広告表示オプションは必須項目ではありません。しかし、これらを設定することによってより多くの情報を表示できるのでクリックされやすくなりますので、できれば入力しましょう。
⑦広告配信開始
全ての設定が完了したら、「公開」ボタンをクリックし審査申請をします。
大体1〜2日でGoogle審査が完了しますので、審査完了後から広告配信が開始されます。
広告配信において気を付けるポイント
広告配信が開始されたら、以下の点に気をつけて運用していきましょう。
・予算の消化状況
設定した日予算に合わせての広告配信ですが、あまり配信ができず予算消化できなかったり、逆に設定している予算よりも多く消化される場合があります。その都度1ヶ月の予算に合わせての調整が必要になってきます。
予算消化が多い場合は日予算を下げて調整し、予算消化が少ない場合はキーワードの追加やマッチタイプを変更して配信母数を増やす調整が必要です。
・キーワードの選定
検索キーワードや検索語句をチェックし、表示回数が少なかったり、ニーズに合わないキーワードは除外し、逆にコンバージョンししやすいキーワードを完全一致に変更するなどの調整をしましょう。
・品質スコア改善
品質スコアは「クリック率」「キーワードと広告文の関連性」「リンク先のページ内容との関連性」で決まります。
クリック率を上げるためには、広告文にキーワードやメリットを入れてユーザーがクリックしたくなるような広告文を作成します。
リンク先ページの内容も、設定したキーワードと相違のない内容にすることが重要です。
まとめ
リスティング広告はピンポイントに興味関心の高い顧客へ訴求ができるBtoB施策の1つですので、リスティング広告をうまく活用し、ビジネス拡大に繋げていきましょう。
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エニバ編集部
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